Sometimes
we make it, sometimes we use it, and a lot of times,
we
hang out for it
Contemporary Canadian video collection
時には作り、時には使い、そしてほとんどは、そのためにぶらぶらする
このビデオコレクションは、2005年7月に名古屋の+ギャラリーが主催した+ビデオアワード2005 のために、トロントを拠点に活動する美術家である私が編集したものです。コレクション編集の際いくつかの例外をのぞいては、個々の作品より先に私が精通し共感する美術制作活動を行っている作家を抜粋しました。
その中には文字どうりビデオを ”作って” いる作家と、自分の他のアートプラクティスの一環としてビデオを”使って”いる作家がいます。そしてこれらの作家の多くが“より良く生きるため”というスタンスで美術制作を日常生活に、または日常生活を美術制作に組み込んだり、自らの選択にしろ必要に迫られてにしろDIY(ドゥイットユアセルフ)というストラテジーを選んでいるように思われます。さらに現段階では誰もコマーシャルギャラリーに所属していないにも関わらず、プロのアーチストとして”成功”についての見解や”美術家として生活していくとは”という問いを日々扱っています。
カナダ現
代美術制作の現場におけるこういったある種の特徴の背景には、この国特有の社会的、文化的環境や制度の影響が存在すると思います。過去10年以上私の美術活動を支えてきた、日本にはあまり知られていないそういったカナダアートシーンの様々な側面を少しずつ紹介し、両国のアートコミュ
ニティーのあいだの交流に貢献できればとようやく感じているこのごろです。
秋元しのぶ |